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2017年4月3日

学界、政治・官界、産業界の三分野からの代表として、武内和彦氏(東京大学国際高等研究所)、川口順子氏(明治大学国際総合研究所)、小豆畑茂氏((株)日立製作所)の三氏をお迎えし、小林 光氏(慶應義塾大学)の進行で「季刊 環境研究」の45年間を振り返り、今後の社会の展望、環境知識の役割、企業の役割についてお話をいただきました。

(以下、鼎談より抜粋)

武内和彦氏:
「…。いまは、大企業にとどまらず、中小企業でもSDGsに積極的に取り組んでいくにはどうしたらいいにかを議論しています。SDGsを中小企業にまで普及させ、その主流化を目指すとなると、企業の社会的貢献を超えて、企業活動そのものの持続可能性を長期的視野に立って考えていくことが重要になると思います。 …」

武内和彦氏

川口順子氏:
「…。それでSDGsとCSRというかCSVで一つ大事なことが、私は日本政府だと思うんですね。日本政府が、それぞれの各省が自分の政策の中でSDGsをメインストリーム化する、あるいはSDGsとの関係で自分の政策はどうなんだろうかということをもう少し主体的に考えるということがあってもいいんじゃないかなと思っていて、…SDGsという世界全体の枠組みを入れて政策を考えることをもう少しやってほしいなと思っています。」

川口順子氏

小豆畑茂氏:
「…多くの企業は、低炭素社会、高度循環社会、自然共生社会と、3つを環境の活動の基本に置いています。一番企業として取り組みにくいのが、自然共生社会です。生態系の保全に対して企業は何をすればいいのか、あまり具体的な目標がはっきり出ません。…われわれにとって難しいものは、政策や規制関係でもやはり難しいテーマだというのは感じました。数値目標が立てにくいテーマですね。…」

小豆畑茂氏

小林 光氏:
「まずは、この雑誌の特色みたいなことを少し議論したら面白いと思うのですけれども、日立の宣伝色が全くなく、そういう意味では全くニュートラルに、むしろ環境政策の広い意味でオピニオンリーダーのモデルという感じでしょうか。歴史は45年目で、ほぼ半世紀になります。」

小林 光氏

<鼎談>の全文は、こちらよりダウンロード