日立感染症関連研究支援基金 研究成果報告書(日本語)
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図 3 新型コロナパンデミック中の多様なリスクへの認識出典:質問紙調査をもとにクリスチャン・オチア作成2023 年度: 2023 年 5 月 13 日日本アフリカ学会,2023 年 10 月 7 日日本アフラシア学会,2024 年 2 月 9 日オンラインシンポジウム2024 年度:2024 年 9 月 27 日日本アフラシア学会4.調査結果 本節では共通の質問紙調査および各国チームによる調査結果を述べた後,次節において調査研究全体から得られた研究結果を提示する.なお,詳細な調査結果は 2025 年 5 月に出版した書籍『Prac-tical Wisdom and Resilience Overcoming Downside Risk: Grassroots Voices in Africa Under COVID-19』(Springer, 2025)に掲載しているため,そちらを参照いただきたい.4.1 7 か国共通の質問紙調査に見られるリスク認識 文献調査に基づいて立てた仮説をもとに,本研究の根幹となる質問項目を作成し,2023 年 2 月に,データプラットフォームを活用したオンライン質問紙調査を行った.南アフリカ 150 件,コンゴ 132 件,ウガンダ 115 件,ケニア 117 件,タンザニア 99 件,ジンバブウェ99 件,エチオピア 128件の計 840 件の回答を得た.質問では,マラリアやエボラ出血熱などの他の感染症,災害,事故,暴力,失業,経済的困窮や食糧難,政治的汚職・腐敗・不正など多様な 15 種類のリスクを挙げて人々のリスク認識を把握した.そのうえで,リスク認識に影響を与える要因を探った. 調査結果として顕著な結果を 3 点挙げる.第 1に,新型コロナ感染へのリスク認識はいずれの国でも低いということである(図 3).全体の平均として新型コロナに対するリスク認識は 7 段階で 3.2と低かった.15 種類のリスクの比較では,いずれでの国でも新型コロナは 7〜11 位に位置づけられた.7 か国中 6 か国においてリスクの第 1 位は経済的困窮であり,エチオピアのみが汚職・腐敗・不正であった.第 2 に,リスク認識に影響を与える要因として,直接的・間接的な新型コロナへの感染経験に加えて,政府・科学・医療専門家に対する信頼の影響が大きいことが明らかになった.7か国いずれにおいても,政府に対する信頼は 5 段階評価で平均が 2 以下と低く,科学と医療専門家への信頼は平均 3〜4 の間と比較的高い.そして科学と医療専門家への信頼度が高いほど新型コロナのリスク認識も高いという傾向が見られた.第 3に,ワクチン接種を受けるか否かの判断に信仰の深さが影響していると見られるが,国によって結果が異なったため,個別のフィールド調査に詳細をゆだねた.45日立感染症関連研究支援基金 研究成果報告書

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