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「理工系女子応援プロジェクト2016」 未来をつくるリケジョたち! 2016年8月20日(土)14:00〜16:00 日本科学未来館 みらいCANホール

これから皆さんはどんな未来を創っていくのでしょうか。どんなイノベーションを起こして社会を変えていくのでしょうか。実業家や研究者など、いろいろな分野の先輩から話を聞いて、リケジョならではの可能性を感じてみませんか?

日立財団がシンポジウム 「未来をつくるリケジョたち!」を開催

2016年8月20日、東京都江東区の日本科学未来館において、日立財団主催のシンポジウム「未来をつくるリケジョ※たち!」が開催され、女子中学生・高校生や保護者の方々、大学生など、約80名が参加しました。本シンポジウムは、内閣府の理工チャレンジ(リコチャレ)に賛同し「夏のリコチャレ」として開催したもので、日立財団が今年度から開始した「理工系女子応援プロジェクト」の第一弾となります。

日立財団 川村会長(前日立製作所会長)による基調講演
日立財団 川村会長(前日立製作所会長)による基調講演

日立財団 田中理事長によるあいさつ
日立財団 田中理事長によるあいさつ

当日は、日立財団の田中理事長による開会のあいさつに続き、日立財団の川村会長(前日立製作所会長)による「次世代を担う 君たちへのメッセージ」と題した基調講演が行われ、川村会長は日立の経営改革やグローバリゼーションの重要性、日立の女性活用などについて述べました。

日立財団 川村会長(前日立製作所会長)による基調講演

「どんな未来を切り拓きたいか自分で考えられる人になれるかどうかで、その後の成長が決まってきます。小さな部分でもいいから、自分が『ザ・ラストマン』だと思えることをやれるかどうか、これが非常に重要なんです。」

真剣な表情でうなずく若い学生の姿

また、日立グループで活躍する理工系の女性社員の事例が複数紹介され、その一人として紹介された社員が、参加者にエールを送る場面もありました。その社員の「理系のロジカルシンキングは、技術系だけでなく幅広い分野で活かすことができる」という言葉に、真剣な表情でうなずく若い学生の姿も見られました。

パネルディスカッション「女性視点が起こす イノベーションとは?」

続くパネルディスカッションには、NHK Eテレの元コメンテーターで、人気ドラマの科学監修もされていた東京大学生産技術研究所の教授大島まり氏、これからの社会の変化を描く「未来予測レポート」シリーズを刊行している株式会社アクアビット代表取締役の田中栄氏、最先端クラスの技術で世界の注目を集めるアントレプレナー研究者であり、起業家、助教の顔も持つ玉城絵美氏という多彩な3名のゲストをお迎えしました。

モデレーターは日立製作所CSR・環境戦略本部の荒木本部長が務めました。檀上では、「女性視点が起こす イノベーションとは?」をテーマに、今後の社会の変化や、理工系の研究内容や仕事、日常生活、理系と文系の違い、リケジョの社会的イメージ、センスや感性を磨くことの大切さについてなど幅広い話題が取り上げられ、有意義なディスカッションとなりました。

参加者からは、「最前線で働いている理系の方の生の声が聴て良かった」「未来がどうなっていくのか、少しでも想像することができた」「将来や進路の選択肢が増えた」「良い意味で理工系女性に対する固定観念を崩すことができた」などの感想がありました。
日立財団は、さまざまなステージで新たな科学技術やイノベーションを創出する次世代の理工系人財育成にむけ、今後も活動を推進していきます。

※リケジョは株式会社講談社の登録商標です。

荒木 由季子 氏

【モデレーター】

株式会社 日立製作所 理事 CSR・環境戦略本部長

荒木 由季子 氏

「女性が理系に向いているかいないか、日本や海外で色々と議論されていますが、基本的に男女差はないと言われています。本当に自分の好きなことが理系やものづくりであれば、ぜひ迷いなく自分の好きな分野を選んでいただきたい。そして日本の理工系分野、ひいては日本の将来を担っていただける女性がたくさん出てきてくれることを期待しております。」

大島 まり 氏

東京大学大学院情報学環 教授、東京大学生産技術研究所 教授

大島 まり 氏

「理工系とは社会と科学技術を結びつける接点になっていると思います。今は科学だけでは答えることができない世の中になっていて、これからの科学技術はトライスサイエンス的な問題の取り組みが必要です。ぜひ女性に入ってきてもらい、強くしなやかに科学技術の力を世界に活かしてほしいと思います。」

田中 栄 氏

株式会社アクアビット代表取締役 チーフビジネスプランナー、
有限責任あずさ監査法人 KPMGジャパン総合研究所 未来研究室 顧問

田中 栄 氏

「『サステナビリティ』『クラウドコンピューティング』『ライフイノベーション』これらのメガトレンドで、これからの15年先の未来は今とは全く違う世界になります。過去の延長線上に未来はない。未来は待つのではなく、皆さんが創ってください。そしてこれからの新しい時代には、広い視野と、感性、センスが重要です。」

玉城 絵美 氏

H2L,Inc. 創業者、早稲田大学 助教、JSTさきがけ研究者

玉城 絵美 氏

「私は忙しくても自分の選んだ道に進んで今とても楽しいです。理工系に進むというのは、自分で能動的に社会をデザインできる側に回ることになるんじゃないかと思います。社会をデザインする技術を持っているというのは理工系の大きな強みです。ぜひそういった視点で理工系の進学を検討してもらえればと思います。」