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論文特集

現代社会と問題を抱える
子どもたち

巻頭言
守山 正 氏
日立財団Webマガジン「みらい」編集主幹
拓殖大学政経学部 教授(犯罪学・刑事法専攻)
守山 正 氏

人間関係が動揺する現代社会において、
子どもをどのように保護すべきであろうか。

経済格差が拡大したアメリカ社会において、子どもに対する視野が狭くなり、「私たちの子ども」ではなく、「私の子ども」に変わりつつあると言われる。かつての地域社会がそこに住むどの子どもにも目を向け、集合主義的に育てようとした意識「私たちの子ども」が、現代では生物学的な意味での「わが子」のみに愛情や関心が限定され、個人主義的な「私の子ども」の時代に向かいつつある社会に警告を発する。

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プロフィール
ケンブリッジ大学犯罪学研究所客員研究員、国連ローマ犯罪司法研究所(UNICRI)客員教授などを経て現職。早稲田大学・東京大学非常勤講師。旧日立みらい財団が1969年より刊行の「犯罪と非行」の編集委員として、長年にわたり犯罪や非行のないより良い社会づくりに貢献してきた。日立財団Webマガジン「みらい」編集主幹。
論文1
渡邉 泰洋 氏
明治学院大学法学部
講師
渡邉 泰洋 氏

増え続ける児童虐待への対応

児童虐待は暴力のサイクルが世代間を超えて蔓延することも明らかにされており、虐待された者がのちに虐待する者に転じるとも言われる。したがって、児童虐待を社会から根絶することこそ、社会における暴力の思想を排除することにつながり、子ども保護に連なる。

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INDEX
  1. 虐待の見方
  2. 児童虐待はどのような状況にあるか
  3. 児童虐待の背景には何があるのか
  4. どのように対応すべきか
  5. 児童虐待を減らすための課題
  6. 結びにかえて
プロフィール
明治学院大学法学部講師。刑事政策・少年法・犯罪学専攻。博士(法学)。一貫して子ども・若者の加害・被害問題を研究してきた。最近では、児童虐待などに伴う脳損傷(brain injury)を原因とした問題行動を探求している。
著書『イギリス連合王国における少年法制の変遷』、共著『ビギナーズ犯罪学』、論文「イギリスにおけるASBO政策」犯罪と非行、翻訳『犯罪分析ステップ60』など。
論文2
中川 美保子 氏
同志社女子大学 教職課程センター 特任教授 中川 美保子 氏

思春期心性と不登校

本稿では、不登校状態になった子ども達への個別の支援よりも、思春期という時代を航海する子ども達の活動の場である学校が、少しでも安全で居心地よい居場所となるにはどのような援助が必要かという視点で、思春期と不登校について論じてきた。

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INDEX
  1. 不登校の現状から
  2. 思春期と協調性―同調圧力 <事例と考察>
  3. 思春期と自己否定 <事例と考察>
  4. 思春期と世代間境界の形成 <事例と考察>
  5. 不登校への支援
  6. まとめにかえて ―思春期と不登校―
プロフィール
筑波大学卒業後、石川県で中学校の教師となる。その間5年間を金沢市教育センターで不登校問題などへの対応のため教師カウンセラー(研修指導主事)として活動、学校現場復帰後、臨床心理士資格を取得しスクールカウンセラーを兼務した。2000年、京都大学教育学研究科で臨床心理学を学ぶ。その後、愛知教育大学助教授として奉職、教授、教育臨床総合センター長を経て2011年より現職。
主な研究,著書等:「現代大人事情、臨床心理学的視点から(放送大学京都学習センター 2014)」、「支配することと支配されることについて(岐阜大学 心理教育相談研究2014)」、「子どもの心と学校臨床(特集 学校コミュニティとの連携遠見書房 2015)」、「良いクライエントから悪いクライエントへ―良い母親からの卒業―(岐阜大学 心理教育相談研究 2015)」、「いじめ問題を考えるー臨床心理学的な視点からー(中京大学 臨床心理相談室紀要 2016)」、「はじめて学ぶ生徒指導・教育相談 第9章 いじめ(金子書房 2016)」等、多数
論文3
五十嵐 悠紀 氏
明治大学 総合数理学部
先端メディアサイエンス学科 専任講師
五十嵐 悠紀 氏

IoT時代に生きる子どもたち

これからの子どもは情報リテラシー教育やプログラミング教育、など学ばなければいけないことがたくさんあるように感じるが、一方で気になるのは大人の「私には理解できないから」といって、歩み寄ろうとしない実態でもある。子どもと一緒になって、親や高齢者など、様々な年代の人が自分にも関係している身近な問題だという意識で考えることがとても大事である。

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INDEX
  1. ITの進展による子どもたちの環境の変化
  2. スマートデバイスの低年齢化による
    子どもたちへの功罪
  3. SNSでのつながり
  4. 情報リテラシー教育の必要性
  5. 低年齢化するプログラミング教育
  6. 遠隔操作ロボットがつなぐ未来
  7. まとめと今後の展望
プロフィール
2010年東京大学工学系研究科博士課程修了、博士(工学)。
同年より日本学術振興会特別研究員PD、RPDとして筑波大学に所属、2015年より現職。コンピュータグラフィックスおよびユーザインタフェースに関する研究に従事。Yahoo!ニュース個人オーサー、日本ビジネスプレスオーサーとして活動。JST さきがけ研究員、IPA未踏プロジェクトマネージャなど兼任。
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公益財団法人 日立財団WEBマガジン「みらい」 http://www.hitachi-zaidan.org/mirai/01/index.html
※本論文は、日立グループの見解を表明するものではありません。

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